606年後半:
2009年 01月 14日
ミルドレッドの母レイチェルと、同居の伯母ミュリエルがAリーグ戦に出場しているので、ミルドレッドは応援に大忙し。
22日。
Aリーグ第一戦、ミュリエルの試合は、コークナァムジョルジュさんに惜敗でした。
午後はレイチェルの試合でしたが、こちらも現コークショルグ長のレイアさんにちょっと差をつけられたレイチェルお母さんが負け。
二人ともちょっと調子の悪いスタートです。
レイチェルは20歳ピークなので少し3Sが落ちてきているのですが、ミュリエルは25歳ピークのようで、ここ1、2年調子がよくなってきて、今年のリーグ戦はA1位として出場しているだけに、負けてしまって悔しいよう。
夜、家で、
「(関節をバキバキ鳴らしながら)明日は勝ってやるんだから!!」
と甥っ子姪っ子たちに向かって宣言するミュリエルに、いつものことだわと聞き流しつつうなずくミルドレッド。
「うんうん、頑張って、ミュリエルお姉ちゃん」
「ミュリエルお姉ちゃんがんばれ~!」
「明日はあたしと対戦よ、お姉ちゃん」
「あんたと? じゃあ、ますます負けられないわね」
あら、そうなの?
母と伯母の対戦と聞いて、翌日、23日、ミルドレッドが観戦に行った姉妹対決の場に、
ミュリエルが遅刻(爆)
「あら? お姉ちゃんは??」
「く、訓練してたら時間を過ぎて……ッ!!(汗)」←ボーゼン
ミュ、ミュリエルお姉ちゃんって意気込みはあるのにこういうルーズなところがあって、ホントに勝ちたいのかどうなのか、よくわからないわ~!
とあきれるミルドレッドでした(笑)ノズル君にそっくりだ!
25日。
今日は兄ベイセルとゼルホさんの結婚式です。
神殿にやってきて、晴れて夫婦になった二人。
二人は驚いたことに、去年結婚した姉エリンと同じくコヤマ姓を選んでいました。
結婚すると家を出て、青プレートになってしまい寂しくなります。でも、苗字が一緒だと、その寂しさも半減される気がしたミルドレッド。
おめでとうお兄ちゃん、ゼルホさん! 末永くお幸せにね!
そして26日。
ミルドレッドの一家にはおめでたいことが続きました。朝、その姉エリンのところに子供が生まれたという知らせがやってきたのです。
家族みんなでお祝いに向かったのですが、レイチェルお母さんは知らせが来たとたん飛び出していってしまって追いつけず(笑)、ミルドレッドはアトリお父さんと一緒にエリンの家に行きました。
生まれたのは北方の女の子で、名前はヘザリちゃん。父親のコンボイさん譲りの「ジマの力」持ちです。
「お姉ちゃん、おめでとう!」
「ありがとうみんな。私に似て、とてもかわいいのよ」
笑って出迎えてくれたお姉ちゃんははすっかり母親の顔。その腕に抱かれていた、初めて見る姪っ子は、ミルドレッドにもとても可愛く見えました。
お祝いに来たレイチェルお母さんもアトリお父さんも、初孫に会って、感無量のよう。
特にお父さんは、何か思うことがあるのか、ベッドのヘザリちゃんを見守りながらその傍にずっと立っています。
「どうしたのお父さん。とうとうおじいちゃんになったなーって思ってるの?」
「うん、そんな気分だね。孫ってかわいいなあ。……それに、なんだか見てると、ぼくも、ぼくのお父さんにぼくの子供たちを見せてあげたかったなあとつい思って……」
ミルドレッドの祖父は母方も父方も、ミルドレッドが生まれる前に亡くなっていますが、特にお父さんのほうのおじいちゃんは高齢だったため、両親が結婚するのを見届けてすぐ他界したと聞いています。アトリお父さんは一人っ子だったと言うし、お父さんはおじいちゃんに、孫を見せてあげられなかったのを少し悔やんでいるのかもしれません。
「そうね……でもシータさんに見に来てもらえたじゃない。きっと、シータさんが向こうでアラモさん相手にたくさん孫自慢をしてくれてるわよ」
「はは……そうだね。お母さんからそれを聞いて、お父さんはまた泣いてたかもなあ。お父さんは、とても涙腺が弱い人だったから」
そう笑って言うお父さんに、
(涙腺弱い人かあ……)
お父さんのほうのおじいちゃんって、きっと、デリケートでロマンチストな人だったのかも……!
←希望
と、会ったことのないおじいちゃんにそんな思いをめぐらしたミルドレッド。
お父さんはその日、ヘザリちゃんの傍をずっと離れませんでした。
ちなみに1年後に判明したヘザリちゃんのお顔は、
父親似の7系美人さんでした。美人ー!
さてさて、お姉ちゃんに出産祝いを言い終えたミルドレッドが、その後仕事をしに行こうかと大通り南を通ると……
なんとサフィール君が若い女の子と連れ立って港方面へ歩いていってます!!
え、ええっ、あのサフィール君についに彼女が……!?
とミルドレッドはびっくりです。サフィール君のデート現場を見るのは、意外にもこれが初。
(うちのお兄ちゃんと違って、全能でフェロモン全開のミスタープルトのサフィール君をついに射止めるのは誰!?)
と、思わず二人の後を付いて行ったミルドレッド。
「”うちのお兄ちゃん”は余計だ!!」
女の子が先頭、その後がサフィール君。ということはサフィール君が(恐らく)告白するほう。
もちろん、全能の彼から交際を申し込まれて、断る女の子がいるはずがありません。二人は港でハートをぽわーんと浮かべ、ご機嫌で一緒に帰っていきました。
実はミルドレッドが驚いたのは、サフィール君が初めて女の子とデートをしていたせいだけではありません。驚いたのはサフィール君が連れていた女の人。その女の人は、ドラケンとブリヤンクのお姉さんである、ナターリエさんだったのです。
「(がしっと手を握って)サ、サフィール君!! 全力で応援してるわ!!」(←何か乗り移った)
「えっ??」
※プレイヤーはサフィール君(の顔)が大好きです
27日。
今年最後の仕事の日。
ミルドレッドがバハで収穫した産物を抱えて、納品しに行こうと納品口のほうへ向かっていると……学生の集団がやってきました。今日は社会見学の日でもあるのです。ミルドレッドが見ていたら、ウルグ長の話を聞き終えた子供たちの集団の中から、
「あ、ミルドレッドちゃん」
「お姉ちゃん!」
ブリヤンクと弟のキリアンが駆け寄ってきました。ちょっと遅れて、
「……」
ドラケンも二人についてきて、ミルドレッドはドキリとしながら、頑張って平然な顔を装いました。
あれからドラケンとは何も会話してないけど、結局ミルドレッドが今年も誰とも付き合っていなかったのはドラケンも知ってるはず。
け、結局今も誰とも付き合っていないということは、つまり、そういうことよ!!
だ、大体チャンスをくれって言ったのはドラケンなんだから!
だからちゃんとチャンスをあげるわよ!!
と思っていても、いざドラケンの顔を見ると、ミルドレッドはなんだか素直にそうは言えません。
代わりに、ミルドレッドが口にしたにはこの言葉。
「キ、キリアン、あんた成人したらどこに入るつもりなの?」
この三人は来年成人です。この学生最後のウルグ見学で、来年成人したらどこに所属するのかを最終的に決めるつもりなはず。
「ぼく、お父さんと同じガアチにしようかと思ってるんだー」
どうやらキリアンはアトリお父さんと同じ仕事に就きたいよう。キリアンはお父さん好きなので、憧れているのかもしれません。それにガアチだったら、
「……じゃあ、ドラケンと一緒なのね」
「うん。ドラケンがバハじゃなくて、お姉ちゃん残念?」
「え!? バ、バカ、何言ってるのよ!!」
ミルドレッドは弟の口を押さえながら、あわててほかの話題を振りました。
「え、えっと、そう、ブリヤンクもガアチなの?」
「……ぼくは双子だからってひとまとめにされるのはいやだから、ドラケンと同じところには行かないよ」
「あ……ご、ごめんね」
なんだかちょっと沈んでいるブリヤンクの言葉に、もしかしたらちょっとブリヤンクを傷つけちゃったかも? と思ったミルドレッド。
そうこうしているうちに、子供たちはみんな次のガアチへと移動して行ってしまい、
「あ、みんないなくなちゃった! ガアチに遅刻しちゃうよ!」
遅れてしまった三人は、キリアンの声を合図にまた走り出しました。
「ブリヤンク!」
「え?」
最後にブリヤンクを呼び止めて、ミルドレッドは謝りました。
「双子だから何でも同じって言われるのは前からいやだって言ってたよね。ごめんね」
「あ……うん。謝ってくれなくても大丈夫だよ。ミルドレッドちゃんは優しいね」
「え……そう? それはブリヤンクが優しいから、あたしもそうしたいって思っちゃうのよ。そういうところはドラケンと違って、ブリヤンクのいいところだと思うよ」
そうにっこり笑ったミルドレッドに、ブリヤンクが答えた言葉はこうでした。
「……何でも同じって思われるのはいやだけど、でも、ぼくたち同じものがひとつあるんだ」
「え? 同じものって何?」
「ぼく、来年バハに入ろうと思ってるんだ」
「そうなの? じゃあ、ブリヤンクとは一緒に仕事できるね」
「うん。ぼく……ミルドレッドちゃんと一緒にいたいんだ」
珍しく顔を赤くして、うつむいてそう言ったブリヤンクに、
「え……」
笑顔のまま、一瞬言葉を失ったミルドレッド。
え……えっと、それってどういう意味……?
それに、同じものって……。
けれど、ミルドレッドが聞く暇もなく、ブリヤンクはそのままくるりと回れ右をして走って行ってしまったのでした。
29日。
今年もリムウルグ長にレイチェルお母さんが選挙で選ばれました。
……というわけで、今年の試合の結果、A2位だったものの、A1位がコークナァムだったので実質A1位となっていたミュリエルは、去年に引き続きまたもやコークショルグ長の座を逃すことに。
「アンタいい加減落選しなさいよッ」(飛び蹴り)
「だ、だって立候補すると当選しちゃうんだからしょうがないでしょ! もー八つ当たりするのやめてよ!!」
家庭内戦争勃発です(笑)
そして、ミュリエルのショルグ長の座獲得は、後年、思わぬ形で実現することになります。
30日。
とうとう大晦日。
夕方商店を覗いた後、ミルドレッドが家へ帰ろうとしたところ、通りで来年の新しいコークショルグ長に出会いました。
それは、
あ、あら!? ボーダンおじさんいつの間に!?
で……でも、ボーダンおじさんって今年Bリーグだったわよね?
Aリーグに入れたとしても、いきなりショルグ長になれるの?
と驚いたミルドレッドがショルグ前掲示板を調べると、
ボーダンおじさんはAリーグ最下位!(笑)
※今年のBリーグでの戦績がよくて来年のAリーグに滑り込んだ模様
ですが、
1位のジョルジュさん⇒コークナァム
2位のミュリエル⇒同居のレイチェルが先にウルグ長になったのでなれず
3位のケートさん⇒議長
4位のレイチェル⇒リムウルグ長
……ということで、めぐりめぐって初めてのコークショルグ長をやることになったようです。
まあそんないきさつにも関わらず、
「と……とうとうオレの時代がやって来たぜー!!(ガッツポーズ)」
と立派な赤いショルグ長服を着てハイテンションで喜びまくりのボーダンおじさんに、が、がんばって!(A5位だけど!)と、思わず応援するミルドレッドでした。
さて来年はいよいよ、キリアンに、ドラケン、ブリヤンクが成人の年。
でも……なんだか自分が成人した年以上に、波乱含みな年になりそうな予感がするミルドレッドです。
←前記事へ 次記事へ→
#本日まで拍手ありがとうございました!
by blue-ground | 2009-01-14 00:00 | 11代目ミルドレッド