547年年末:
2005年 08月 17日
この日、父エセルバートが1年ぶりにまたガアチウルグ長に当選しました。
そしてアルバートの家の向かいから、ウルグ長邸宅へと引っ越すことに。
孫娘の顔をすぐ見られる距離ではなくなってしまうので、エセルバートはひどく残念がっていました。
それにしてもエセルバート、ここ数年ウルグ長当選・落選などによる相次ぐ引越しで、かなり放浪の民状態です。引越しだけで疲れそう。
30日。
今年議長が年半ばになくなったので、議長選挙がありました。
各ウルグ長、ショルグ長が候補になるので、昨日ガアチウルグ長になったエセルバートも立候補者です。
議長にふさわしいかどうか微妙ですが、アルバートは一応エセルバートに投票。
そして居並ぶ人々の前で発表されたのは、ジマショルグ長だった
伯父エドアルド(ヴァシリーサの父)
が議長という結果でした! ヴァシリーサの執念?
「何か工作した?」(←聞かずにいられない)
「するわけないでしょ!」
あっさり一喝されましたが、ヴァシリーサ、色々な意味でとても嬉しそうです。
「ところで、スカンデル元気になった?」
「兄さん? 全然ダメ」
今年半ばにターニャちゃんに失恋してしまった
スカンデル、まだ彼女を忘れられないみたいです。
「ついでだから兄さんに会って慰めてあげてくれない? 私も弟と妹の世話でいっぱいなのに、このごろ兄さんの相手までしててもうくたくたなのよ」
「いや、俺は帰るよ。ユーフェミアの世話もあるし……」
「大丈夫。エレノールには、アルバートの身柄は預かってるって言ってあるから」
どういう意味?というかいつの間に?
まあちょっとなら、と議長邸に寄ることにしたアルバートですが、スカンデルの予想以上の落ち込みっぷりに思った以上に長居をすることになってしまいました。一通り慰めて潮時かなと帰ろうとすると、色々ぐちぐち言って来て離してくれません。ヴァシリーサがくたくただと言っていた意味がわかります。どうも振られて以来、毎日こんな感じのようです。
「帰るなよまだ聞いてくれよ~(泣)帰るんだったら家まで押しかけるぞ~」
「そんなことされたらうちの娘が眠れないだろ!」
相手をするのに疲れて、ヴァシリーサの助けを求めようと家の中を見渡すと、弟たちの世話をすると言っていたはずの彼女の姿が見えません。
「ハイネル、ヴァシリーサは?」
「お姉ちゃん、お父さんしか読めない本をお父さんとハームはくぶつかんに読みに行くって、うきうきして出かけたよ」
「……」
というわけでヴァシリーサにしてやられたアルバート、大晦日なのに帰るに帰れず、一晩中、離してくれないスカンデルの愚痴を聞くのに付き合う羽目になったそうです。
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by blue-ground | 2005-08-17 21:33 | 6代目アルバート