602年中盤・後半:
2008年 06月 17日
16日。
この日の午後は、
去年と同じくコークBリーグに残留していた、アトリ君と、レイチェルの姉ミュリエルの対戦でした。
この二人は去年も対戦があったのですが、試合の日、アトリ君が友人の葬儀に参列して闘技場に現れなかったため、ミュリエルが不戦勝していました。
今日は特に葬儀の通知もなかったので、午後になってコーク闘技場に時刻どおりにやって来たアトリ君とミュリエル。
(どうなっちゃうのかしら?)
と二人の応援に来たレイチェルも、ちょっと試合の行方に興味津々です。午後の試合なので、子供たちの中でアトリ君の応援に来ているのは、まだ学舎に通っていないキリアンだけでした。
さて、この義理の姉と弟の対決ですが、3Sは「ラムサラ好き」のミュリエルが平均130ほどなのに対し、「信心深い」アトリ君は平均65くらいで、ミュリエルの半分。
ミュリエルはここ7~8年くらいずっとBリーガーの実力ですが(と言うかそこからAに上がれないとも言う)、アトリ君は去年Bリーグに上がって来たばかりです。
というわけで、
「Bリーグを甘く見ないことね! さあ、どっからでもかかってきなさい!!」
「(お辞儀して)よ、よろしくお願いします!!」
余裕しゃくしゃくのミュリエルに挑むアトリ君という構図で(?)始まった二人の試合。
最初は技が決まってポイントを稼いだものの、次にミュリエルに逆転されたアトリ君。しかし最後にアトリ君が
「えいっ!」
とばかりに放った技がボコッと決まって、
結果は82vs151で、なんとまさかのアトリ君の勝ち!
「あっ……す、すみません勝っちゃいました……」
「……」
この日の夜、普段家で会話をあまりしない二人は
「…………(ずーっとアトリ君の背中を見ながら無言)」
「……(き、気まずくてうっかり振り返れない……!!(汗))」
いつもに輪をかけてお互い無言だっとか(?)
翌日午後のBリーグ戦、今度はアトリ君と、その義母で今年Bリーグに落ちていたクラリッサママとの対戦。二人の応援に行ったレイチェルは、珍しくミュリエルがコーク闘技場に入ってくるのを見かけて声をかけました。(ミュリエルは冷たい性格なのであまり応援に来ない)
「お姉ちゃん、どうしたの? ママの応援?」
「違うわよ」
ええー!
レイチェルはびっくりです。って言うか「アトリ君」って呼ぶんだ…(笑)と思ったプレイヤー
ミュリエルお姉ちゃんはママの応援には来たことがあっても、同居の義弟のアトリの応援には今まで一度も来たことがないのに!
やはり昨日アトリ君に負けたことに、ミュリエルは何か思うことがあったよう。
(このあたしを倒したからには、当然Bリーグ全戦勝つぐらいの実力を持ってるんでしょうね…!)
↑腕組みして仁王立ち
(も、ものすごく見られてる……!!(汗))
そんな落ち着かないアトリ君でしたが、試合結果は、最初クラリッサママがポイントを稼いでいたものの、疲労してしまい、最終的に112VS172で、アトリ君が逆転勝ちで2勝目を飾りました。
しかしこの後の試合、アトリ君は3Sの高いレイアさんとエマニュエルさんに敗北してしまい、今年の戦績は2勝2敗となることに。
そしてミュリエルのほうが3勝1敗と戦績が良く、来年Aリーグに上がることになります。
さて年後半は今度はレイチェルのAリーグ戦。
22日の第一戦は255vs59で、KO勝ち、23日の第二戦はKO負け。
そして24日午前は、今年もAリーグのボーダン君との対決です。
ボーダン君は「超ワイルド」という性格柄、選んでいる技が全てコーク技なので、ミダ技攻撃&防御にしたレイチェル。
しかし試合が始まると、ボーダン君もやられっぱなしではいけないと学習したのか? コーク技なのに食い下がってきて、レイチェルはうまくポイントを稼げず、結果、105vs101のギリギリのポイントで辛くも勝利。
「ほ、ほらレイチェルさん、コーク技だけでも見切ればここまでいけるんだぜー! ゼェゼェ」
「いやだから、コーク技以外も選べばそもそも勝てるでしょ……ハァハァ」
まあ性格柄コーク技にこだわっているボーダン君は、結局今年4敗してしまい、来年Bリーグに落ちてしまうことになります……。
25日。
イム争奪戦決勝。今夜の優勝者はバハウルグ長のツツジさんでした。
レイチェルも出場者だったのですが、2回戦で議長のケートさんにKO負けしてしまっています。
同じコークのケートさんに、レイチェルはなかなか勝てません。(Aリーグでも対戦していますが、やはり今年もケートさんだけには勝てなかった)彼女は大会でもレイチェルの大きな壁。一度はコーク杯を制したこともあるレイチェルですが、何とか彼女よりも強くならないと、これから先の大会での優勝は難しそうです。
27日。
今日は子供たちのウルグ見学の日です。
朝早くから、学校に行く前の子供たちを集めて、アイテムを渡しながら話しかけたレイチェル。
「みんな、今日はウルグ見学だから、特別におやつを持って行っていいわよ」
「わーい、ジャムクッキーだ!」
「ありがとうお母さん!」
「ありがとう、でもどうして持って行っていいの?」
「お母さんも小さい頃、お母さんのお母さんに、ウルグ見学の日におやつとして持たせてもらったのよ。外でお友達と食べると、とってもおいしいんだから!」
あたしは全然学校へ行かなかったけど、クラリッサママがあたしたち子供たちのために、ウルグ見学の日に持たせてくれたおやつを外で皆と食べたことは、すごく楽しかった思い出として覚えてるのよね!
そんなわけで、レイチェルは自分の子供たちにも、ウルグ見学の日が同じように子供の時の楽しい思い出として残るようにしてあげたかったのです。
「おばあちゃんに? そうなんだ」
「あらあら、そんなこともあったわねえ」
「そうよ。ちゃーんと皆で分け合いっこするのよ」
ところが、レイチェルが子供たちに1個ずつジャムクッキーを渡し終えた後、アイテム庫に岩が60個以上入っていたため、
(アイテム庫にがばっと飛びつき)「よーしキリアン、ジャムクッキー以外にこれとこれもおやつに持って行こうぜー!(ガサガサ)」
「うん、お兄ちゃん!(ゴソゴソ)」
「ええっ? ちょ、ちょっとちょっと、あんたたち!」
「行ってきまーす!!」
子供たち全員がアイテム庫に駆け寄って他のアイテムを我も我もと次々に取り出して出かけて行ってしまいました!プレイヤーは子供たちが皆クッキーを引きずっているスクショを撮ろうとしてたのに~!
ちょっとショックなレイチェルです(笑)入学してないキリアンまで持っていった…(仕方ないんですが)
そして、この日の午後はレイチェルのAリーグ最終戦。
この試合、リスティラさんに243vs182で勝って、レイチェルの今年の戦績は3勝1敗。
(まっこんなもんでしょ!)
来年もコークA1位の座を守ることができ、ショルグ長続投です。
30日。
大晦日です。
今日はお給料日でもあるので、国中の人々がわいわいと新年に備えて買い出しを楽しむ日でもあります。
レイチェルは今年も出店権を貰っていたのですが、特に売りたいものもなかったので、今年はお店を開けませんでした。それでもリムの店にたくさん人が並んでいるので、お断りするために店に立ってみると、
「すみませ~ん」
なんと「ラムサラ好き」な姉のミュリエルが珍しく(初めて?)買い物に来ました!
「お姉ちゃん!? ごめん、品切れなの」
「あたしには売れないって言うわけ……」
「ホ、ホントに何も仕入れてないのよ!」
それから、アトリ君も買い物にやって来ました。
「すみませ~ん」
「ごめんアトリ、品切れなのよ」
「そうなの? でも、お店のために、お客がいないよりはいたほうがいいよね、きっと」
アトリ君はそう言って、この日やはり何度も買い物に来てくれました。
な、なんかアトリって本当に良くリムの店に来るわね……!とレイチェルが思っていたら、今度は子供なのに息子のベイセルが買い物に。
「すみませ~ん」
「ベイセル!?」
「お母さん、ボク買い物に来たから売ってよ!」
「残念だけど、お金がないと買えないのよ」
「お、お金ならこれ! お父さんが持って帰って来たガアチのきれいな石!」
「え、ええっと……(それはお金じゃないんだけど……)ごめん、品切れなのよ」
「そっかー」
納得して帰るベイセル(笑)
前もクラリッサママのお店に並んでいたことがあるし、ベイセルはお金が何かわかってないのに、なんだか買い物好きみたいです。後日ヤーノ市場でも買い物しようとして「お代が足りませんが」って言われてました…
さて大晦日の日も暮れて、お店も閉めて帰宅したレイチェル。
年が明けると、早いもので一番上の娘エリンが成人になります。
どんなふうな子になって、誰と結婚することになるのかしら?
ちょっと感慨深いレイチェル。
自分が成人した時は、大人になったけどまだまだ自分は子供だと思っててパパやママにくっついて回っていた気がします。そして、大好きだったパパとは全然違う性格の、4つも下の旦那さんを迎えて、けっこうな子沢山になるなんて自分でも思ってもいなかったけど、
「なかなか幸せよ」
「え?」
寝る前に自分を見てそう笑ったレイチェルに、アトリ君がきょとんとしています。
そんなこんなで、602年大晦日の夜も暮れて行ったのでした。
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#エリンには継承しないことにしたので、レイチェル日記はもう少し続きます。もうちょっとだけお付き合いください!
by blue-ground | 2008-06-17 00:00 | 10代目レイチェル