605年前半(2):   

2日。




ショルグ新年祭の日です。
そしてこの日、初めての新年祭を終えた後、ミルドレッドが走って向かったのは神殿前広場でした。
この時間は、ギタの学舎に、学生の子たちが遊びに来る時間。ミルドレッドには、自分の成人姿を見せたい相手がいたのです。

そして予想通り、学舎に向かってやって来た子たちの中に、学生時代仲が良かった幼馴染たちを見つけて、呼び止めたミルドレッド。

b0057741_2062380.gif「ドラケン! ブリヤンク!」
呼び止められた男の子たちは何事かとびっくりして振り向き、ミルドレッドを認めて立ち止まりました。

b0057741_2062380.gif「じゃーん。見て見て、成人したの! 美人になったでしょ? 前から言ってた通り、今年、ミスプルトになってやるんだから!」
b0057741_2065278.gifb0057741_2072626.gif「……」(ポカーン)
b0057741_2062380.gif「……」

あ……あら??
なんか二人とも反応悪い……?


せっかく成人した晴れ姿を見せに来たのに、幼馴染で双子のドラケンとブリヤンクの自分を見た時の反応が、思っていたのと少し違って、戸惑うミルドレッド。

そう言えば、去年までは二人と同じ背丈だったけど、今、一足先に大人になったミルドレッドは、二人を上から見下ろす格好になっています。

あ、あたしが一気に大きくなっちゃって、違和感があるのかしら?

二人がポカンとした顔でミルドレッドを見上げたまま、何も言ってくれないので、ミルドレッドは当惑してせかしました。

b0057741_2062380.gif「何か言ってよ」
b0057741_2072626.gif「あ……せ、成人おめでとう、ミルドレッドちゃん」
b0057741_2065278.gif「……おめでとう、ミルドレッドさん」
ミルドレッドが聞いたのは、我に返った二人の、初めて会う人に対するような何だかよそよそしくなった声。とりわけ、「勉強大好き」なドラケンは、昔一緒に遊んでいた時に比べて妙に礼儀正しくて、ミルドレッドを不安にさせます。

な、何かあたしに変なところがあるのかしら……。
でも、ちゃんと自分の所属のミダの緑の服を着てるし、サイズも合ってるはずだし、今の服の色は、5日まで「かわいい色」で間違いないはずなんだけど……。

二人の反応の鈍さに、

b0057741_2062380.gif「え、えーと……あたしの格好、どこかおかしい?」
と、自分の姿を見直しながらそう言ったミルドレッド。

b0057741_2072626.gif「えっ、そ、そういうわけじゃないよ」
b0057741_2065278.gif「別に、変じゃないよ。ただ……ショルグの服を着てると、別人みたいだなあと思って」
b0057741_2072626.gif「う、うん、何だか違う大人の人みたい……」
b0057741_2062380.gif「そ、そう」
べ、別人みたいってどういう意味? あたしってそんなに変わっちゃった?
(昔はこれ→

キレイになったのを見せに来たつもりだったけど、別人のように老けただけで、もしかしてあたし、そんなに美人にはなってない……?
お父さんはキレイになったって言ってくれたけど、もしかして親の欲目だっただけ……?


と、頭の中でぐるぐると考えていたミルドレッド。そうこうするうちに、神殿前の大通りが行き交う人々で賑やかになって来ました。もうすぐ、午後の仕事始めの時間になるのです。
今年成人したミルドレッドにとっては、初めての仕事始め。遅刻するわけには行きません。

あたしも行かなくちゃ!

と慌ててあいさつもそこそこに大通り北へダッシュしようとしたミルドレッドの背後で、ドラケンがぼそっと呟いたのが聞こえました。


b0057741_2065278.gif「……ちょっとさ、スカート短すぎるんじゃないの」
b0057741_2062380.gif「えっ」

い、いま何て!?


ミルドレッドがびっくりして振り向くと、二人はもう学舎の中に走りこんでいくところでした。
今度はミルドレッドがしばらくポカンとした後、我に返る番です。

b0057741_2062380.gif(そ、そんなに短くないもん!)
だってこのスカート、お姉ちゃんと同じくらいの長さのはずよ!
大体、せっかく晴れ姿を見せに来たのに、二人とも反応鈍いし、ドラケンの、あの褒めるどころか捨て台詞みたいなのは何!?

自分の成人姿を幼馴染が褒めてくれるものだとばかり期待していたミルドレッドは、ちょっとショックです。



その後バハウルグへ向かい、初めての仕事始めも終わり、家に帰って来たミルドレッドは、夕方、今度はプルト闘技場へ向かいました。
今年開催される武術大会はジマ杯。今まで大会で何度か優勝したこともあるAリーガーのレイチェルお母さんと、同じくAリーガーのミュリエル伯母さんも出場者に選ばれています。そして、ミルドレッドの両親の友人で「超ワイルド」なボーダンおじさんも、今年はAリーグに上がったようで、メンバーに入っていました。(※ちなみに前回優勝のシードはボーダン君のお父さんのヒデキさん



皆がんばれ~! とミルドレッドも応援です。アトリ君が遅れて観客席に駆け込んできてました(笑)
さて、開会式が終わり、帰宅してレイチェルお母さんのステータスを何気なく見たミルドレッド。すると、レイチェルはPC交代まで毎年もらっていたリムの店の出店権を、何故か今年もらっていませんでした。

あれ? どうして?

b0057741_2062380.gif「お母さん、今年お店の権利もらえなかったの?」
b0057741_2084239.gif「そうなのよねー。どうしてかしら?」
お母さんも首をかしげています。

PC最後の数年はあまり働かなかったせいで、リム2位に落ちたせいでしょうか。
NPC化したレイチェルに、お店にアイテムを運ばれることがなくなって良かった反面、なんか納得行かないプレイヤー(笑)


そんなレイチェルは、「みんなのアイドル」の性格ですが、積極性が一番高いわけではないのか、夜は訓練に行かず、ほぼ家にいてよく料理を作っています。料理好きなおばあちゃんも他界してしまったし、


b0057741_2084239.gif「(ご飯を作りながら)うちは家族が多いから料理も大変……ああ、何だかクラリッサママの苦労がわかったわ……」
とか思いながら頑張っているのかもしれません(笑)


3日。
この日、もうちょっと訓練しておこうと、ミルドレッドが午後からワクト神殿に行くと、ボーダンおじさんが訓練に来ていました。




ワイルダーで、しょっちゅう色んな場所で訓練しているボーダンおじさんは、ミルドレッドの両親の友人。子供好きな人で、ミルドレッドやその兄弟が小さい時から、よく遊んでもらっていたこともあり、ミルドレッドはこのおじさんが大好きです。

b0057741_2062380.gif「ボーダンおじさん! 今年成人したの。よろしくお願いします」
b0057741_13371997.gif「おーミルドレッドちゃん? 大きくなって美人になったなー」
お祈りの最中のおじさんは、振り返ってミルドレッドの姿を見ると、笑ってそう褒めてくれました。
おじさんはその性格柄、ちょっと調子いいところがありますが、きっとお世辞じゃないよね! と嬉しくなるミルドレッドです。

b0057741_2062380.gif「ありがと、ボーダンおじさん! ねえ、じゃああたし、今年ミスプルトになれるかな?」
b0057741_13371997.gif「そりゃー訓練すればなれるさ! (腕まくりして)何たってこのオレも、独身の頃はミスタープルトに何度もなったからなー!(ムキムキ)」
b0057741_2062380.gif「え……ム、ムキムキはちょっと……」

こ、この国は筋肉ムキムキの人しかエナコンに優勝できないのかしら……とちょっと不安になるミルドレッド。



さて、この3日夜のジマ杯1回戦は、レイチェルお母さんと議長のケートさんの試合でした。
ケートさんはとても強いのですが、今夜のナイターは128VS122で、レイチェルお母さんの勝利!

そして4日夜は、ミュリエル伯母さんとボーダンおじさんの試合!
開始されると二人とも大技を出し合って、ポイントは26VS77なのに、開始早々疲労です。そして結局そのままにらみ合いになり、29VS93で、ミュリエル伯母さんが勝ちました。



というわけで、7日のナイターの対戦は、レイチェルお母さんとミュリエル伯母さん!
この二人は同じコークなので、ショルグのAリーグ戦でもよく対戦しています。
3Sも勝率もお母さんのほうがいいのですが、どうやらミュリエル伯母さんは25歳ピークのようで、段々強くなってきています。
ミルドレッドがもちろんこの二人の試合の観戦に行ったところ、わ~ミュリエルがコールドランスを連続攻撃で(レイチェルも出したけどポイントを稼げず疲労してしまった)63VS96で勝ちでした!

そんなわけでミュリエル伯母さんが9日の準決勝まで駒を進めたのですが、残念ながら44VS178でジマAリーガーのミューゲさんに敗戦。

ミュリエル伯母さんが、大会で優勝するのは、やはりまだ難しいようです。
結局、今年のジマ杯の優勝者はシードのヒデキさんでした。



さて、話は変わって、ミルドレッドの姉エリンと兄ベイセルの恋愛模様なのですが……この二人は、国内でも少数派になってきた無才能
このままだと、才能持ちキャラのワリを喰らってしまい、結婚できない可能性が高い状態です。

というわけで、エリンは先代の時にサポートをして従兄のコンボイさんと恋人同士になってもらったのですが、その後のデートは、エリンにキノコを持たせないと成功しないので、ミルドレッドがお手伝い中。

そしてベイセルはというと、今のところ既婚女性をデートに誘いに行っている様子。
ちなみにミルドレッド的にはお兄ちゃんのお相手は、

b0057741_2062380.gif「従姉のゼルホさんなんかいいんだけどなー」
ゼルホさんはお母さんの兄ウォルター伯父さんの娘で、コンボイさんの妹。ベイセルお兄ちゃんとも同い年です。

b0057741_1902966.gif「だってエリン姉ちゃんたちもイトコ同士なんだもんなー。続けてイトコ同士はちょっと……」
とベイセルは言うけれど、兄の友人欄にゼルホさんが入っているのを、ミルドレッドはちゃーんと知っています。

b0057741_2062380.gif「そんなこと言ってたら、ゼルホさんに彼氏できちゃうよ」
b0057741_1902966.gif「そういうミルドレッドはどうなんだよ」
b0057741_2062380.gif「あ……あたしはお嫁さんのアテがあるの!」
b0057741_1902966.gif「へぇー?」
そう、あるとばっかり思ってたけど……もしかして、現実は厳しいのかも……。

で、でもとにかく、今年ミスプルトになれたら、キレイになったって認めさせることが出来るわよね!

というわけで、20日のエナコンに向けてますます自分磨きをすることにしたミルドレッドです。


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#本日まで拍手&メッセージありがとうございました。
次はブログ4周年の記事になります(4周年当日はもう過ぎてるけど)。ちょっと時間がなくて、去年の企画に毛が生えた程度になりそうですが、よろしくお願いします。
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by blue-ground | 2008-11-04 00:00 | 11代目ミルドレッド

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