549年前半(1):ワーネバにそんな昼メロみたいな展開はねえという突っ込みはナシで
2005年 08月 30日
それとなぜか昨日は途中からネットが繋がらなくなってしまいました……!Upできなくて困っちゃったよ。
1日。
アルバート、Aリーガーに昇格してました。5位です。
こうなったら目指せコークショルグ長!です。
同時に、今年はミダ杯の年ですが、出場者に選ばれたとの告示がきました。
「ええーっ、すごーい」
エレノールが純粋な賞賛のまなざしを送ってくれます。
この奥さん、まだ外リーグです。きっと一生外リーグなんだろうな……こんな配偶者初めてだ
「何か言った?」
「いや、別に……」
数日後のお昼近く。
アルバートがアイテム庫に用があって家に戻ると、またハーミアちゃんが家にやってきてビアンカをあやしていました。
最近になってどうしたのかと不思議に思いつつ、アルバートが、先日と同様にあわただしそうに帰ろうとするハーミアちゃんにゆっくりしていったらと椅子を勧めると、彼女は最初迷っていましたが、結局テーブルについてくれました。
ハーミアちゃんと話をするのはすごく久しぶりです。彼女が成人してからたまに姿は見かけたけれど交流がなかったので、アルバートの中では彼女はまだ子供のままで、ちょっと別人のようですが、可愛かった面影は残ってます。少し話をしていると、昔のハーミアちゃんと話しているような懐かしい感覚が戻ってきました。
「ビアンカちゃん、とっても可愛いですね」
「ありがとう。ユーフェミアの時も来てくれてたんだっけ?」
長女が誕生した時は確かにお祝いに来ていなかったと思うのですが、ビアンカが産まれてからハーミアちゃんが来るようになったのが不思議で、アルバートはついそう聞きました。それまで笑っていたハーミアちゃんは、ちょっと黙った後、こう答えました。
「ユーフェミアちゃんが産まれた時は、お祝いに来る勇気がなかったんです」
「え?」
勇気? 勇気って……
ハーミアちゃんははっとしたように口を押さえてそれきり黙ってしまいました。
何だかおかしな雰囲気になってきて、アルバートも何を言っていいかわかりません。
しばらくの沈黙の後、やっぱり帰りますと言って椅子から立ちあがるハーミアちゃん。
「またおいでよ。今度はエレノールがいる時にでも」
何か言わなければと思って、アルバートがそう声をかけると、戸口に向かっていたハーミアちゃんがくるりと振り向いて、悲しそうな口調で答えました。
「エレノールさんとアルバートさんが一緒にいるところは、まだ見る勇気がないんです」
「どうして?」
意味がわからなくてアルバートがたずねると、ハーミアちゃんが決心したように顔を上げて、
「……あなたから見たら、私はただの妹みたいな存在かもしれないけど……」
「ハーミアちゃん?」
「あなたから見たら、私はただの妹みたいな存在かもしれないけど、でも私はあなたがずっと前から好きだったんです」
「えっ……」
どこかで聞いたようなセリフを言うハーミアちゃんに既視感を覚えるアルバート。
ハーミアちゃんがまっすぐにアルバートを見つめてきます。彼女の視線があまりにまっすぐで、アルバートは目を逸らすことが出来ませんでした。
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by blue-ground | 2005-08-30 11:02 | 6代目アルバート