563年前半:
2006年 03月 22日
今年のリーグランキング発表の日です。
ユリイカはミダ外5位でした。
あれ? 去年より落ちてるー!!(去年はミダ外3位でした)
年末に訓練をし、頑張って3Sを上げたのに、どうして?? どうも、レベルの高い新成人がいたようです。
マードックも、去年Dリーガーになったものの1勝3敗だったので、今年はミダ外2位に落ちています。
「来年、一緒にリーグ入りできるように頑張ろうよ」
「うん、そうね」
マードックにそう言われて、ユリイカもうなずきます。ユリイカは彼にいつも励まされてばかりです。なので、ユリイカはまさかマードックも落ち込むことがあるなんて、この時は思いもしませんでした。
その夜のジマ杯開会式。ユリイカも見に行きました。
武術大会は国民の関心の高い行事であり、開会式は出場者が一堂に会するので、プルト闘技場は彼らを一目見ようとする人々で満員です。出場者が紹介されるたびに歓声が上がる中、ユリイカがふと気づくと、イアンさんも開会式を見に来ていました。久しぶりなので声をかけると、
「やあ、ユリイカちゃん。今度、ツナミとデートするんだ」
えっ!!
ようやく彼が恋人をつくろうとしていることに驚いたのではありません。
←ツナミちゃん、彼女は
イアンさんの元カノのミンメイちゃんの妹なのです。(似てないけど)
つまり二人ともヴァシリーサの娘ですね
イ、イアンさん、知ってるのかしら……多分知らないよね……あとで気まずくならないかしら……。
ユリイカ、自分のことじゃないのに思わずやきもきしてしまいます。
しかしユリイカの心配もよそに、翌日、イアンさんとツナミちゃんは恋人同士になっていました。
5日。
夜、やんちゃ坊主の双子たちが寝静まってから、ユリイカはマードックにとあることを報告しました。
「ねえねえ、マードック。子供が出来たみたいなの」
「えっ、本当? ばんざーい!」
またまたマードックは大喜びです。
予定日は19日。子供はたくさん欲しいので、次の子供の誕生がとても待ち遠しい二人です。
6日。
ユリイカは思い立って、今日は仕事ではなくて訓練に行くことにしました。
朝、カビチをお店に買いに行くと、
「おはよう、ユリイカ」
父のアルバートも訓練アイテムを買いに来ていました。
「おはよう、お父さん。何やってるの?」
「これからバスの浜で訓練しようと思ってね」
父はそう言いながら、訓練アイテムを4つ買いこんでいます。ユリイカは父についていって一緒にバス浜へ向かい、走り込みをしました。一通りレベルを上げ終わってユリイカが一息ついていると、アルバートが浜から走り去って行きました。訓練終わったのかな? と思っていると、アルバート、何とまた訓練グッズを4つ買いこんでバス浜へやって来ました……!
見ていると、父はまたかなり走りこんで、その後また浜から去っていったので、
(ま、またアイテム買い込んでバス浜に来るの……!?)
と思ったユリイカがヤーノ市場へ行ってみると、父の姿は見えません。
さすがのお父さんも、一日中バス浜で訓練したりしないよね。
でも、もしかして……と思い、リムの漁場に寄ってみると、アルバート、今度はせっせと釣りと納品を繰り返していました。
な、なんてパワフルな親父だ…!(←プレイヤーの声)
翌日、ユリイカが午前は仕事をし、午後は今度はスタミナを上げようかなあと思ってアイシャ湖へ行くと、
「おや、ユリイカも訓練か?」
ま、また父と会ってしまいました。
お父さん、訓練しまくってるのね……強い人はこんなに訓練してるから強いのね。
夜の大会ではなかなか勝利できなくなっているけれど、アルバートはまだまだ現役のAリーガーです。いまだにリーグに入れないユリイカは、自分がこの人の娘とはとても思えません。
「ねえ、お父さん。私、お父さんみたいに強くなれないのかも」
ユリイカは父の傍に行って、思わずそう言ってしまいました。
「ん? 今からそう慌てて決め付けなくてもいいんじゃないか。いつ強くなれるかは人それぞれだからな」
「ヴァシリーサおばさんみたいに、20歳過ぎてからとか?」
「そうだよ。まあ、ヴァシリーサは別の意味で昔から強かったけどな……」
「あ、おばさんに言っちゃうわよ」
「はは……まあ、慌てなくてもいいけど、ピークの時に急にレベルを上げるのは大変だから、普段から少しずつ上げておくに越したことはないな」
そうね……確かにピークは人それぞれだから、若いうちにレベルが上がらなくても仕方がありません。でも、今までは次の年のリーグランキングのために年末に慌てて訓練してレベルを上げてたのを、今度からお父さんみたいになるべく平日にも少しずつ訓練してみよう、とユリイカは思ったのでした。
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by blue-ground | 2006-03-22 17:00 | 7代目ユリイカ