それぞれのクリスマス(小噺)
2007年 12月 25日
■セラデス家
クリスマスの飾り付けがされている家に帰ってきたアトリ君。
「あれ、何でこんなキラキラな飾り付けがしてあるんだろ?」
「メリークリスマス、アトリ★!!(三角帽子をかぶったアラモさんがぽーんとクラッカー鳴らして華麗に登場)」
「わっお父さん!? びっくりさせないでよ」
「はっはっはっ、すまんすまん。さあさあ、これはお父さんからのクリスマスプレゼントだ! 開けてみなさい」
「え、プレゼント……? お父さん、ぼく、今年成人したんだけど……というかくりすますって何?」
「何を言う! お前はうちの子供じゃないか」
「こ、子供だけど成人したんだってば……」
「アトリ★、お父さんはあなたが大きくなっちゃって少し寂しいのよ。お父さんも33歳でもうあと何年もこんなこと出来ないし、もう少しだけ、付き合ってあげて欲しいの」
「お母さん……。うん、わかったよ。プレゼント、ありがとうお父さん(ぺこり)」
「なんのなんの! ほらほら、開けてみなさい」
「(ガサガサ)これって何??」
「巷で人気のW○i Fitだ! さあアトリ★、父さんと母さんと一緒にれっつえくささいず!(グキッ)うおお!」
「わーお父さん!?」
お年のアラモさんは腰を痛めて、数日寝込んだそうです。
■コヤマ家
ずらら~とテーブルにたくさんの料理が載っている部屋の中にいるコヤマ家の面々。
「メリークリスマス♪」
「わっすごいご馳走じゃん!というかくりすますって何?」
「ママってホントお料理上手よね! じゃあさっそく頂きまー……」
「ちょっと待ちなさい…」
「え?」
「あなたたちもそろそろお嫁に行ってもいい年なんだから、食べてばっかりいないでいい加減お料理覚えなさい」
「ギク……」
というわけで、
「ここに並んでるのと同じ料理を作ること! じゃないと食べちゃいけません!!」
「きゅ、急にそんなの出来ないわよー!!」(エプロンして悪戦苦闘)
クリスマスの夜、母の愛に夜中まで泣く娘2人でした。
#お粗末さまでした!
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by blue-ground | 2007-12-25 00:00 | 10代目レイチェル