600年中盤:
2008年 05月 09日
もう朝食を取っているみんなの前に、アトリ君がいつもより遅く姿を現しました。
l※※※
「あ、アトリ、おはよう、今日は何だか起き出して来るのが遅かっ……」
「おはようございます」(ぺこり)
「…………」(一同朝食を食べかけたままアトリ君を凝視)
「え……、な、何ですか?」
(だ…誰!?)
その後、職場のガアチウルグへ働きに行く途中、向こうから走ってきたボーダン君にも会って挨拶の声をかけたアトリ君。
「おはよう、ボーダン君」
「えっ? あ、お、おはよ……?」
「じゃあ、ぼくこれから仕事だから、またね」
(ポカーンとしたままアトリ君の後ろ姿を見送って)(だ…誰!?)
というわけで、この日アトリ君が誕生日を迎えて13歳になりました!(レイチェルとは4つ違い)
(こ、これで二人と同じくらい大人っぽくなった……と思う……!!)
どうやらこの間、レイチェルとボーダン君に比べて子供っぽい顔だと言われてショックを受けたアトリ君は、13歳になったのを機会に、イメチェンに頑張っちゃった(?)よう。
わかってはいたけど、だいぶ顔の印象が変わってプレイヤーもびっくりです(笑)
まあ、頑張りすぎて、子供たちの反応も
「誰……?」
「誰??」
「だれー??」
「ガーン……!!」
とかだったとか(?)。
それにしても、この10代目の主要なキャラたちの顔は、第二段階→第三段階と
→
今までの他のキャラと比べてみんな別人のようにイメージが変わってしまう感じがします……! レイチェルの顔グラは年取ったとはいえどっしりした美人だとは思うけど…!
まあそれはともかく、この日11日夜(正確には12日早朝)は、レイチェルとアトリ君の4人目の子供が生まれる日でした。
出産を控えて家に帰って来たレイチェルが、
さー産むわよ!!
ということでベッドに横になっていると、エリンとミルドレッドが駆け寄ってきて
と声をかけてきてくれました。
あ、あら嬉しいじゃないの……! と娘たちの行動にレイチェルも感激です。
どうやらアトリ君が娘たちを呼び寄せて、
「ほら二人とも、お母さんのところに行って、励ましておいで」
「ハーイ」
と言ってくれたよう。
頑張って大人っぽくイメチェンしたアトリ君ですが、その優しさは相変わらずのようです。
さて日付が12日に変わってレイチェルが産んだのは北方の男の子でした!
名前はキリアンです。
夜が明けると、たくさんの人がお祝いに訪れてくれました。
今回もダダーッと一番にレイチェルの家に駆け込んできたボーダン君。レイチェル夫婦に子供が生まれると、ほぼいつも一番に駆けつけてくれるのはボーダン君です。
やっぱりボーダンっていいヤツよね!
お祝いを言いに来てくれたのかとレイチェルが
「ねえボーダン、無事今朝4人目が産まれ……」
と笑顔で出迎えたところ、ボーダン君はレイチェルを華麗にスルーして赤ん坊に突進。
「今度はキリアン君かー! やっぱり子供はかわいいなー。男の子だし、大きくなったらおじちゃんと訓練行こうなー! ♪」
「……」(出迎えようと広げた手が宙に浮いたまま)
ちょっとちょっと、あたしにお祝いを言いに来たんじゃないの!?
……ボーダン君はやっぱり子供好きのようです。
何で友人(多分)のレイチェルをスルーして赤ん坊のほうに駆け寄るんだ…!(笑)
そんなこんなでコヤマ家はとうとう8人家族となりました。これで、家の表札は満杯の大家族。
こんなに子だくさんになるとは思わなかったけど、こうとなったらガッツ(死語)で育児を乗り切るわー! と心構えするレイチェルです。
さてキリアンが生まれてから、エリンとミルドレッドの姉妹が赤ん坊に興味津々なようで、よくベッドのキリアンの周りを囲んでいます。
お姉ちゃんたち、弟を一生懸命あやしてくれてるのかしら?
とほほえましく思っていたレイチェル。しかし、
「わたしがミルクをあげるのよ」
「あたしだもん!! でも、どうやるの?」
「え……えっと、多分こうやるのよ(危なっかしい手つきでキリアンをベッドから抱き上げてがふっと哺乳瓶突っ込み)」
「エーン」
「ボクもっボクもやりたいっ」
「こ、こらやめなさい!」
「何やってんのあんたたち!!」
……どうも子供たちにとっては、お人形さんごっこの延長だったみたいです……。
14日。
ミダショルグ長のオナンディさんがこの日亡くなったのですが、後任に何とレイチェルの叔母ジョリーン(18歳)が選ばれました。ミダA5位なのですが、上のランクの人は役職つきやその配偶者なので、ジョリーンに回ってきたよう。ママ以外の身内で役職者が出たのは久しぶりです。
さて今日は今年入学したエリンのテスト参観の日でもあります。
レイチェルももちろん、アトリ君と一緒に見に行きました。
父兄席に着くと、ちゃんとエリンも席について、テストを受けています。そのうち両親に気づいて
「あっお母さんお父さーん!」
と嬉しそうに手を振ってきました。笑って手を振り返すレイチェル。
あたし自身は学校へは全然行かなかったけど、こんなふうに両親が見に来るのが嬉しくて、テストの日だけはちゃんと学校へ行ってたのよね!
と、レイチェルも昔を思い出して懐かしい気持ちでいっぱいです。
休憩時間にレイチェルが生徒ランキングを何気なく見ると、エリンは頑張りやさんのようで、何と1年生で1位となっていました。自分の娘とは思えない活躍ぶりに、レイチェルはびっくりです。
さて、お昼を少し過ぎた時、アトリ君が声をかけてきました。
「レイチェルさん、ちょっとぼく行ってくるから、少しのあいだ参観よろしくね」
「えっ?」
父親が学舎を抜け出していったのを見て、
「あっお父さーん!」
エリンもその後を追いかけて学舎から出て行ってしまいました。
あ、あら? 二人ともどこ行ったのよ?
と思ったレイチェルですが、どうもこの日アトリ君はCリーグ戦最終日だったよう。
しかしアトリ君は参観していたため、遅刻をしたのか、負けてしまっていました。とは言え、これで彼の今年のCリーグ戦は3勝1敗の好成績です。
少ししてからまだテストが残っているため、学舎に戻って来たエリン。そしてアトリ君も、ちゃんと戻ってきてテストを最後まで見守ってくれました。
夕方になって参観も終わると、解散の時間です。
ぞろぞろと帰りだす大人や学生たちの人ごみの中、ついこの間まで、まだまだ小さいと思っていたのに、ちゃんと学校へまじめに通って、(途中でパパを追いかけて抜け出したけど)お友達と並んでテストもきちんと受けていた娘に感銘を受けたのか、レイチェルの横でアトリ君が話しかけてきました。
「ぼくのお父さんもこんな嬉しい気持ちでぼくの初めてのテスト参観に来てたのかな……あの時ぼくは年を取った親が来るのがとてもイヤだと思ってたんだけど、今ならお父さんの気持ちがわかるよ」
「そうね。特にアトリは、アラモさんのたった一人の息子だったこともあるものね」
「うん。ぼく、あの初めての参観の時レイチェルさんに会わなかったら、きっとすごく親不孝なままだったかもしれない。あの時、レイチェルさんに会えて良かったよ」
「あたしはそんなすごいことしたわけじゃないわよ」
「ぼくにとってはすごいことだったんだよ」
レイチェルに笑いかけながら、こう続けたアトリ君。
「それにあの時レイチェルさんに会ったから、ぼくはいつかレイチェルさんの隣に行きたいと思うようになって、今、ここにいるんだ」
父親の言葉を聞いて、不思議そうにエリンが聞いてきました。
「あの時って、なんのことー?」
「お父さんの、大切な思い出のことだよ」
娘の問いにそう答えたアトリ君。彼の言葉の意味を知って、レイチェルは何だかこそばゆいやら照れるやら。
アトリって、こういうところがあたしを困らせるのよね……!!
しかし困ると言っても、決して迷惑だというわけではなく、むしろ心地よいと感じてしまうのは、気のせいではないしょう。
多分、あたしだって、アトリがいなかったらきっとこんなふうに知らなかった感情が、たくさんあるんだわ。
でもアトリ君には面と向かってそんなことは言えません。
「さ、さあ帰るわよ二人とも!!」
「うん」
「はーい」
というわけで、レイチェルは娘の手をぐいぐい引っ張りながら、アトリ君と一緒に帰路に着いたのでした。
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#本日まで拍手&メッセージどうもありがとうございました!
いつも嬉しく読んでます。
600年を迎えてこれからも続きますので、よろしくお願いします。
by blue-ground | 2008-05-09 00:00 | 10代目レイチェル