604年後半:10代目最終記事
2008年 07月 31日
Bリーグ最終日です。
この朝はアトリ君とボーダン君の試合でした。
二人は去年も同じBリーグで対戦をしていますが、その時は、アトリ君はボーダンくんの3Sの半分以下なのにも関わらず、125VS131でアトリ君が勝利。
今回も二人の3Sは去年とあまり変わらず、どうなることやらと思っていると、さすがにまた負けられないと思ったボーダン君の猛攻撃で、
アトリ君は残念ながら負け!
これで今年のBリーグ戦、アトリ君は2勝2敗、ボーダン君はなんと4勝0敗。
「やった! これで今年は1度も負けなかったぜー!!」
というわけで、一度Aリーガーになったものの、ここ数年Bリーグに落ちていたボーダン君は、来年、またAリーグに上がってくることとなります。
この後、仕事に向かったレイチェル。
すると息子のベイセルが歩いていたので声をかけると
「ヤーノ市場で買い物でもしようかなぁ」
ほ、ほんとにこの子は買い物好きね……!
とレイチェルが見ていると、市場へ向かったベイセルは、今年成人したばかりでまだお給料をもらっていないものの、この日までにアルバイトで貯めたお金で
ワパヌヌを買っていました。↓
「こ、これがぼくの初めての買い物記念品だ……!(感動)」
ま、まあ、本人が大人になった実感をかみ締めているならそれはそれでいいことかしらと思ったレイチェル。
その後、夜を告げる鐘が鳴った後、お弁当用の貝を採りにレイチェルがリムの漁場へ行くと、残業している大人たちに混じって、末息子のキリアンがたたずんでいました。
お友達と海のお仕事でも見に来たのかしら? とレイチェルが声をかけると、
キリアンはなんと今から、
(え……ええ!?)
レイチェルはびっくりです。
しかし何回聞いても、キリアンは同じセリフの一点張り。これもバグですかね…
「エナの子コンテストは昨日の20日に終わっちゃったのよ。それに、子供は大人にならないと投票できないの」
「だ、だって、お兄ちゃんが、『チビっ子エナの子コンテストは、21日の夜に開かれるんだぞー』って言ってたもん! ぼく、楽しみにしてたのに」
「……」
その夜↓
「(ベイセルの鼻をぎゅーっとつまんで)子供に益のない冗談は言わないの! 信じちゃうでしょ!」
「イテテテごめんなさいごめんなさい」
やっぱりベイセルはまだまだ大人になりきれていないようです(笑)ちなみにキリアンはあの後「!」を出して家に帰ってしまいました
さて、年後半はAリーグ戦です。
22日は、
姉のミュリエルとの試合だったのですが、作戦が悪かったのか、レイチェルはミュリエルにポイント取られて反撃できないまま51vs179で負け!
しかし夜のシニア杯の試合では、対戦相手のレイアさんにレイチェルのコールドランスが決まって152Vs255の快勝。
ところが翌日のAリーグ戦、昨夜対決したレイアさんとの試合、24VS100くらいで負けてしまい、この夜続けてあったシニア杯ナイターでは、ミュリエルにコールドランスで255VS0で速攻勝ち。
シニア杯は大技を決めれば大量ポイントを稼げることもあって、ガンガン勝ち進んでいるけど、Aリーグ戦はいまひとつで、結局、今年のレイチェルのリーグ戦は、対戦相手不在の不戦勝以外全て負けてしまい、1勝3敗と奮わないものでした。
しかし一方で、シニア杯は順調に勝ち進み、決勝までコマを進めることが出来たレイチェル。
というわけで迎えた25日、シニア杯決勝。
今夜は前回優勝のトニィさんと対決です。
この試合、夜の大会は調子がいいレイチェルは、
トニィさんに255vs0でまたもや完封勝ち!
シニア杯優勝を決めたのでした。
か、勝ったのは嬉しいけど、シニア杯優勝はちょっと複雑よね……!
とか思いながら、賞金とトロフィーをもらって帰宅の途についたレイチェル。
ついでによその家の子供の顔を(プレイヤーが)見に行ったりと寄り道しつつ、帰宅すると、アトリ君が慌てて声をかけてきました。
「レイチェルさん! どこ行ってたの? せっかくのウミカイの卵、子供たちがみんな持ち出しちゃったよ」
はっそうだった!
(シニア杯の優勝賞品はウミカイの卵だったんだわ!)
レイチェルが慌ててアイテム庫を覗くと、帰宅が遅かったので既に家族に持ち出され、1年分30個あったはずの卵は、もう残り12個。もーすっかり賞品のことを忘れてました…!
み、みんな素早いわね……!(汗)
ちょっとボーゼンとしてアイテム庫を覗いているレイチェルの横から、
「レイチェルさん、あの……」
と声をかけてきたアトリ君。
「残りの卵、食べてくれる?」
……レイチェルがアイテム庫から顔を上げてアトリ君を見ると、アトリ君はちょっと心配そうな顔になっています。
卵と、そしてアトリ君の表情から、彼が何を今思っているのかが、レイチェルにもわかります。
今年はクラリッサママも亡くなってしまったし、レイチェルもシニア杯に出場するような年齢になっているし、それに今年のAリーグ戦はなんだか不調なこともあって、それ以上は何も言わないけれど、彼は年上の妻のレイチェルの身を、少し案じているのかもしれません。
「大丈夫よ、アトリ。あたしはちょっとじゃそっとじゃ倒れないから」
「う、うん……」
「それに、言われなくてももちろん食べるわ!!(バクバク)」
というわけで、残りの卵はもちろん、翌日、子供たちが落とさずに持ち帰ってきてアイテム庫に戻した卵を8個、通りでミュリエルお姉ちゃんが疲労で落とした卵を回収して1つ食べたレイチェルでした。
27日。
ミュリエルのAリーグ戦最終日。
レイチェルが応援にコークショルグへ向かっていると、アトリ君も同じ方向へ向かっています。
声をかけると、
とのこと。ちなみにアトリ君は、今までに何度かミュリエルの応援にも行ってくれています。
そしてこの試合、ミュリエルは相手不在で不戦敗で、今年は2勝2敗。ギリギリの成績ですが、翌年も何とかAリーグに残ることになりました。
29日。
この日レイチェルは外でアトリ君に声をかけて、明日のデートの約束をしました。
アトリ君は積極性が低いので、外ではめったに声をかけてきてくれません。反面、家の中では家族が大勢いるのに、レイチェルにもよく声をかけてきてくれるので、まーおあいこかしらとレイチェルは常々思っています。
この夜、ミュリエルがレイチェルに話しかけてきました。
「どう、最近」
「今度、アトリとデートするの」
「そう。まあ、これからも仲良くやんなさいよ」
そんなことを珍しく言ってレイチェルの肩を叩くと、姉は向こうの部屋へ消えていきました。
30日。
大晦日です。
今年はリーグ成績が良くなかったので、レイチェルはAリーグに残留できたものの、コークショルグ長から降格になってしまいました。家族みんなでコークショルグ長邸宅から引越です。引越先はご近所の斜め前の家。
(な、何かあんまり変わらないわね!)
まあ、リム区北は買い物にも仕事に行くのに便利な場所。今までの立派なコークショルグ長の服から、ただの服(しかも第4段階)になっちゃったのがちょっとアレですが、仕方がありません。
その後、アトリ君との最後のデートをしに、大通り南へ向かったレイチェル。
大通り南で自分から声をかけるつもりだったのですが、先にアトリ君から声をかけられました。
「レイチェルさん、フーコー温泉行こうよ」
「そうね」
声をかけられたので、アトリ君が先導です。アトリ君は走らないので、二人でゆっくりと歩いていきます。
ここのところDD杯やらコーク杯やらシニア杯やら試合続きで、レイチェルはなんだか気持ち的にずっと走ってた気分。でも思い返すと、ここのところだけではなく、成人してからずっと、「アイドル」になると宣言して猛烈に頑張ってきて、アイドルになることを達成した後は今度は武術大会で勝ちたくなって優勝して、優勝すると更に今度はパパと同じ「剣豪」の称号が欲しくなってまた頑張って……と、いつも気持ちは前へ前へと走っていた気がします。
そんなふうに走るのも、パパ譲りの自分の性分に合ってて好きだけど、でも、こんなふうに、たまにはアトリとゆっくり歩くのもいいわね……と思ったレイチェル。
歩きながら、レイチェルは何となくアトリ君にこう尋ねました。
「ねえ、あたしって、結局何になったんだと思う? みんなのアイドルになれたかしら?」
「アイドル? レイチェルさんが昔なるって言ってたやつ?」
「そう」
「うん、ウルグ長やショルグ長になって、バグウェルも倒して、”剣豪”にもなって、レイチェルさんのことを、今この国のみんながアイドルだと思ってると思うよ」
「そう。そうよね。これで成人した時は「ろくでなし」なんて言われてたあたしも、みんなを見返せたわよね……!」
「うん。でも……」
「え?」
「レイチェルさんは、ぼくにとっては、『みんなのアイドル』になるずっと前から、アイドルみたいな憧れの人だったんだよ」
そう言ってにっこり笑ったアトリ君の顔は、だいぶ年月が経ったとは言え、レイチェルが覚えている子供の時のかわいい彼の面影そのまま。
……アトリって、ホントにこのあたしの調子を狂わせるわよね……!
これまで何度もそう思ってきたけれど、もうずいぶん前から、それもちょっと心地いいと思えるようになって来ているレイチェルです。
さあ、あともう少しで温泉に着く頃。
今までずっとずっと走り続けてきた人生でしたが、今日はその疲れを、あそこでアトリ君と二人、ゆっくりと癒すことにしましょう。
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#本日まで拍手&メッセージありがとうございました!
by blue-ground | 2008-07-31 00:00 | 10代目レイチェル